しばらく話していると―― 「麻衣っ!!」 女の子の家族らしき人が駆け寄ってきた。 「っお兄ちゃん!」 女の子は勢いよく立ち上がり、お兄さんに飛びついた。 「大丈夫かっ!?……すみません妹を…ありがとうございます」 「えっああ、そんな礼を言われる程でも……………って、え?」 私は女の子の兄貴を見て言葉をつまらせた。 目の前には 「斎藤……和弥…」 絶対に裏があるであろう、あの学校で人気no.1の男――― 斎藤和弥が目の前にいたんだ。