「凜、見て見て」 「ん?」 夏帆がクイッと私の制服を引っ張りながら、どこかを見つめていた。 夏帆の視線の先にあるものは掲示板。 それも二年生の試験結果――― 「……あいつ1番かよ」 「ね。すっごいね…」 そこには試験で和弥が二年のトップであることが示されていた。 成績優秀ということは知ってたけど、首席を実際目の当たりにすると、やはり凄いと思ってしまう自分がいた。 和弥の周りに群がる女子達は、頬を赤くして「おめでとう」とか「凄い」とか褒め言葉を口にする。