「はいっ、詳しく聞かせてねっ」 次の日、登校した私は中庭にいた。 もちろん夏帆に強制的に腕を引っ張られて。 私と生嶋が一緒に下校したという話は、ほとんどの生徒の耳に入ってるらしい。 生嶋はバスケ部のエースなだけあって、それなりにモテる。 そんな生嶋と一緒に帰ったもんだから、そりゃあ噂になるよな…… なんとも迷惑な話だろう。 でも相手が和弥だったら、かなり面倒なことになってるだろうな…… 私は淡々と昨日の出来事を夏帆に話した。