「ごめん……てか歩くの速いね、生嶋君」
「ん?全然待ってねぇけど?」
けっこうすぐに追いかけたつもりだったけど、意外に生嶋は足が速かった。
「じゃっ行こうか」
「や、だから一人で帰れるってば」
「却下〜」
お互い靴を履いて玄関を出た―――
やっぱり一人では帰らせてくれないらしい。
生嶋は正義感のあるやつだし、優しいから送ってくれるんだろうけど、この異様な組み合わせは何気に目立つ。
バスケ部エースと眼鏡女だし。
部活帰りの生徒がチラチラと私達を見る――
付き合ってる……なんて思われてんのか?
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