「ほら、次の問題やろ」
「おうっ」
私に促されて、生嶋は再び問題とにらめっこ。
また静かな時間が流れ出す―――
特に何かが変わったわけじゃない。
ただ和弥が加わっただけだ。
どれくらい時間が経っただろう…
一人…また一人、図書室から生徒がいなくなって、残っているのは私と生嶋と和弥、あと図書委員の男子だけ。
窓に目を移すと、もう外は暗い―――
「あ…もう暗いな。俺かなり集中してたな」
「うん。今日は終わろっか」
「…だな。もう暗いし、今日は送るわ」
「へ?…あ、や……いいよ。一人で帰れるしっ」
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