「凜…どうしたの?眉間にシワ寄ってるよ」
「……超ウザい奴から電話」
「…あぁ…出ないの?」
「……………出る」
ピッと通話ボタンを押して電話に出る―――
私が口を開く前に、携帯からテンションの高い声が聞こえてきた。
『あっもしもし村上?』
「うん。…どうしたの?」
『あぁ…もうすぐテストあんじゃん?だから………勉強教えてっ!』
―――うん。
テストが近いこの時期、そろそろ頼まれると思ってたよ。
「いいよ、わかった。…いつ?」
『今日!今日の放課後!図書室なっ!』
「ん、了解。うん…じゃあね」
電話を切って、また大きなため息。

