じーっと真っ直ぐ私を見つめる夏帆。
夏帆に嘘はつきたくない――
だから――
二人で夜景を見に行ったこと、和弥の家に泊まったことを正直に話した。
――キスされたこと以外ね。
夏帆はちょっと驚いてたけど、なんか少し喜んでるみたいだった。
「それでジャージを返したいってわけね」
「そうなんだよ…どうしよう……」
「んー……。…あっ」
頬杖をついて考えてた夏帆が、何かを思い付いたかのように私を見た。
「昼休み…裏庭行ってみない?」
「…裏…庭?」
「うん!」
確かに裏庭で一緒に昼ご飯食べたけど……や、正確に言えば弁当なかったから、おごってもらったんだけど。

