なんか―― 「ぷっ……」 ―――ウケた。 「……何笑ってんだよ」 「や…なんか、まともに女扱いされたし」 喧嘩っ早くて、普段は地味でノーメイクの私が“女”として扱われたことはほとんどない。 別に気にしてないからいいけどな。 「俺から見たら凜は女だよ、ばーか」 「はいはい」 語尾の『ばーか』はこの際聞かなかったことにしよ。 和弥の部屋を出た私達が向かったのは―― 「……広い…」 気持ち良さそうなソファーが並んでるリビング。 流石金持ち…… 「凜、そこ座ってて」