それに噂でも聞いていた。 夜龍の2代目は相当喧嘩が強くて、絶対に仲間を傷つけない――― 「KING…」 「え?」 「…って言われてただろ、和弥」 私が聞くと、和弥は頭をぼりぼり掻いていた。 「まぁ…そう言われてた時もあったかな」 もしかして、こいつ…… 照れてる…? 「ぷっ…ウケるー」 「…何がだよ」 「だって和弥が……照れてるしっ!!」 和弥の背中をバンバン叩きながら笑うと、恨めしそうに横目で見られた。 「凜も同じだろーが」