弘樹が扉を開いて中に入ると、中は案外普通のバーであった。

弘樹は前方のカウンターの中にいる太った女性と目が合った。

(女性)「なんだい!?ここはまだ準備中だよ!!CLOSEの文字が見えなかったのかい!!」

(弘樹)「す、すみません………」

弘樹は謝りながら周囲を見渡した。

すると店員とは思えない服装の男が弘樹に近寄ってきた。

(男)「お引き取り願います。」

これでも店員らしく準備中だからと弘樹を追い出そうとする。

だがその時弘樹は！

(弘樹)「あ、あの男だ!!」

ﾀﾀﾀﾀﾀｯ!!

弘樹は店員を避けて席に座っていたさっきの男を見つけて男の元に駆け寄った！そして！

ｶﾞｼｯ!!

弘樹はさっきの男の腕を思い切り掴んで上に上げた！

(弘樹)「捕まえたぞ!!通り魔!!」

(通り魔)「な!!なんでお前がここに!!」

(弘樹)「やっぱり僕のことに思い当たりがあるんだな!!」

(通り魔)「しまっ………」

(弘樹)「さあ!!警察に通報してやる!!」

ｷﾞｨｨｨｨｨｨｨｯ!!

その時店員の男は重い扉を人知れず閉めた。

ﾊﾟｶｯ!!

弘樹は携帯電話を取り出したが、地下だったため圏外になっていた。

(弘樹)「くそっ圏外か!!とにかくここを出るぞ!!」

弘樹が通り魔を引っ張って外に出そうとしていると………