はじめて。



「探すっていっても、あたしとあずは顔わかんないしね。」
「そうそう、しかも茶髪の身長175センチって一杯いるからね。」

あたしとあずは、そんなことをしゃべりながら校門までゆっくりと歩いていった。


「2人とも遅いよ。でも、まだたぶん王子様ここ通ってないよ。」


校門を通る生徒の数がだんだんと減り、ちらほらになり、


・・・・ついに誰も通らなくなった。


「ねえ、まるちゃん。・・・そろそろ帰んない?」
「王子様。見つかんなかった!!!なんで?・・・昨日はここであったのに。」