コイアイ〜幸せ〜

「時間ですね、松本さん。そろそろ行きましょう」


俺は自然と笑みがこぼれる。


「何かたくらんでませんよね、笑顔が自然すぎて怖いんですけど」


心外ですね。


「山下さんは、俺に何かたくらんで欲しいんですか?」


そう言うと彼女は、目を見開いてふるふると首を横に振る。


「滅相もございません。松本さんが動かなくても、私が動きますから」


なぜか必死になっている。


「では行きましょうか、山下さんの働きを見せていただきましょう」


本当に面白い。


隣を歩く彼女に、俺は目を細めた。





―――――――――



「松本さん、貴方が目指しているものは何ですか」


夜の情報処理室で、今は早見宗助と二人きり。


仕事が終わり、会社を出ようとしたところを彼に呼び留められた。


「少し、話があるんですが」


そんなそっけない言葉に承諾した自分にびっくりした。
確実に、山下つららの話だろう。


そう思いながら、噛みついてくる早見についてきた。


すると彼は、そんなことを聞いてきたのだ。