コイアイ〜幸せ〜

「目的地に到着〜!宗助、運転ご苦労さまでした」


着いた先には、いかにもな温泉街。
いろんな場所から煙が沸き上がっていて、硫黄の匂いが温泉街を漂っている。


「どうする?日帰りの温泉宿を巡ってみるか」



「ん〜、ゆっくりしたいから一ヶ所でいいよ、宗助だって疲れてるから」



二人で、どこか懐かしい町並みを歩く。

石だたみや瓦屋根を眺めながら、胸いっぱいに空気を吸う。
硫黄にむせてしまったけど。



「それもそうだな。じゃ、混浴を探そう!カップル限定でもいいな・・・」



「宗助くん、男の夢を壊すようで申し訳ないんだけど、そんな所に行ったら今後一切無視だからね」


「マジか」


「マジっすよ」


まったく油断のならない・・・。

でもね、笑いながらそんな会話が出来ることも凄く嬉しい。



―――宗助と付き合ったら、私は、幸せなのかもしれないね。


どこからか、私の声が響いてくる。


眩しい西日が、夕方がやってくる頃だと教えてくれる。


「ここなんてどう?源泉かけ流しなんだって」



「いいな、そこにするか」

目についた温泉宿に入って、身体を暖めることにした。