コイアイ〜幸せ〜

何人かと付き合うと、相手が何を男に望んでいるのかがわかる。


モテる男を自分のものにしたい、他の女と差をつけたい。

優越感に劣等感、男も女もそういう想いを持っているやつは多い。

俺だって、絶対に違うなんて言い切れないしな。

純粋に相手を好きになる、なんてことは意外と難しい。

ただ、そういう想いは相手にも伝わるし、アクセサリー気取りで付き合う関係は長続きはしなかった。


途中で、虚しくなるんだよな。





「こんばんは。どうされたんですか?こんなところにいたら風邪を引いてしまいますよ」


この男は、俺の存在に気付くと優しく声をかけてきた。



「こんばんは、松本さん。お気遣いありがとうございます。でも俺は、そんなにやわじゃありませんから」


そう言ってこの男を凝視すると、悪魔の笑みが一段と深くなったような気がした。