コイアイ〜幸せ〜

仕事の延長みたいで嫌だぁ〜。
ストレス溜まるぅ。


こうなったら、美味しいお酒に溺れてやる。

アルコールに逃げたって、いいじゃないか。
大人の特権だ、そんなもん。


「車の中で二人きりですね山下さん」


ちょっと待て。
運転手の佐々木さんもいますよね。

出張の時も、普通に二人きりでしたよ。


「こんな所でキスなんてされたら、山下さんはどうなってしまうんでしょうか」


キキキ、キスですと?!


からかわないで下さい!


そう言おうとして、不意に、宗助とのアレを思い出してしまった。


切なくなるような、優しくて激しいキス。
柔らかくて熱い感覚まで蘇ってきてしまい、動揺が隠せない。


車内が静か過ぎるのがいけないのだ。


私は、唐突に顔が熱くなっていくのがわかって何も言えなくなった。


「・・・」


下をむいたまま、出来るだけ身体を隅っこに詰める。


「つららさんは無防備過ぎる」


宗助の言葉が、頭の中をぐるぐると駆け巡っている。防御の方法、宗助に今度教えて欲しいよ。




絶対に、からかわれるから。


そう思っていたのに、予想に反して、車内は相変わらず静かなままだった。