宗助に、キスされた。
しかも、私をずっと好きだったって。


別に、キス自体初めてなわけではないし、元カレとはそれ以上のことだってしている。



でも、宗助が触れた所すべてが、ジンジンと熱をもっているようだ。

宗助のことは好きだったけれど、正直、男として見たことはなかった。
外見や性格がダメというわけじゃない。
客観的にみれば、女の子にモテてるし、あつかい方も上手だと思う。


「とりあえず困っとけ」


なんなの、宗助。
部屋に戻るなり、私は大声で叫んだ。


「そんなの、困るに決まってるじゃないの!!」


わかんない、わかんないけど、キスは嫌じゃなかったの。
それが、わからない。

優しくて、追い詰められたような、切ないキス。


こんなに気持ちが込もったキス、否定なんて出来ない。
宗助は、何にそんなに追い詰められてしまったんだろう?


ばか、あほ、そんなに私を振り回さないでほしいのに。