恋風船



「矢野と安井。全員リレーは島田出れないから代わりに走ってくれる人決めてくれ」


山ちゃんがそう告げた瞬間に俺は出ようと思った。


「俺、島田の代わりに走る」


俺が言うと皆が一斉に俺を見た。


「坂本お前応援団長もやってクラス対抗も出て平気なのか?」


山ちゃんが俺に言う。


「平気、平気。俺が走りたいんだから大丈夫」


「はい、じゃあ決まり。よし解散」


と晴斗が言うと


「ちょい待て、矢野!!」


と慌てる山ちゃん。