「ごめんなさいカガリさま。私、これで失礼……」
「ちょっと待って」
俺が引き留めると、スズナは不思議そうにこちらを見上げた。
俺は、携帯を片手に言った。
「知り合いに、君の仲間がいるから」
俺は、近所じゃ化け物洋館と噂の知り合いに電話をかけた。
5回連続無視をされた後に、その知り合いはやっと電話に出た。
「おお、カガリ。何か用があるんかいな?」
「用が無かったらお前に電話なんか掛けないぞ。ヒビキ」
「…………おーおー。カガリさん、ないすたいみんぐーで電話しはったな。その隣の子連れて、俺んとこ早よ来なさい」
ヒビキは、こっちが見えてるんかな。
ちょっと怖いと感じながら、俺はスズナに説明をして、ヒビキの洋館へ行くことにした。
化け物関係は、化け物に任せるべきだからな。
俺は、人間だし。


