僕はあらかじめ用意していたカッターを手に取る。

「ねぇ、本当にあげようと思っていたプレゼントは結局渡せなかったけれど。せめて……僕が……」


現実逃避?
分かってるよ。
分かっていても僕にはもうこうするしかないんだよ。



きっと誰も僕の気持ちをわかってくれない。



辛いんだよ……。

大切なヒトが……

突然いなくなってしまうのは。

愛する人がいなくなってしまったのに……

自分だけのうのうと生きているのは……

辛いんだよ……。