桜ノ籠 -サクラノカゴ-



着替えが終わって、
洗面所から出た、

瞬間、


私の腕を青磁さんは掴み、
その広い胸に私を抱きしめた。



「せ、青磁さんっ!?」

「ごめんな。もっとゆっくり伽羅と朝を過ごしたかった」


ぎゅ、
と少し強く抱きしめてくれる。


「もっと可愛い伽羅を独り占めしたかった」

「私も……青磁さんを独り占めしたい」



昨夜の様にーー


互いしか見えない程、
互いの名しか呼ばない程、


互いの体温しか感じない程ーー




昨日の事を思い出すと、
恥ずかしくて、
おかしくなりそう。



でもそれ以上に、


幸せな、
とても幸せな気持ちになる。




最上級の幸せを、

青磁さんが与えてくれた。