じゃあ、と考えながら、私は呟いて、 「カズ兄(カズにい)は?」 と、顔を上げた。 「名前と“お兄ちゃん”を足して、カズ兄」 方程式でも解くように話す私の声に、 「いいんじゃない?ちょうどよくて」 カズ兄は笑って応えてくれた。 それが、始まり。 これからの事など、 何も知らなかった。