「来太,一日ぶりね。」 「羽子を抱きに来た。」 「でも?」 「それはスルメイカだった。」 彼女になんて失礼なことを言うんだ,彼は。 だから抱く気はないと,淡々と話す来太を見つめていれば。 「連れて行こう。」 滅多に感情を表に出さない彼が微笑みを見せた時。 愛しいと感じたのは確かな事実。