「あそこに行こうか」




伸ばしかけた手を留めて
代わりに緑の丘を指差す





僕が立ち上がって歩き出すと
杏は
ここでいいのに、と
ぼやきながらもついてくる





杏が歩いた道には
血が点々と落ちた