「そうだよ。勘がいいね、優」 どうして。 誰の。 疑問は渦を巻いて絶えないけれど そんなことはどうでもよくて 「よかった、杏……杏が無事で」 血がつくのは気にせず 杏を抱き締める 腕のなかで杏はまた 悲しそうに笑った気がした