私達は荷物をまとめ、
チェックアウトした。

春樹の助手席で、流れていく景色を見ながら、春樹と他愛もない話をして小さく笑っていた。

来た時と同じ風景の中を車が走って行く。






同じ車

同じ風景

同じ音楽


変わらない春樹





違うのは私だけ。

私が携帯のメールフォルダを見てしまったから

何とも言えない感情が私の心臓を縛り付ける。



私が目を閉じてればいいんだよ。

何も見なかった。

何も無かった。


そうすれば、何も変わらない私達の日々が続くんだから。





隣では春樹が笑っている。