そんな自然スポット見たりご飯食べたりして、私達は温泉旅館に着いた。

ずっと前からある古くて、でも人気で有名な所。

古いと言っても外観も内装もリフォームされてて、とても綺麗だ。


チェックインして早速私達は客室へと足を向けた。

「なんか部屋に入る瞬間って凄いドキドキするよね」

『分かる!するよな。』

「…。」

私は多分、ぼーっと春樹を見ていたんだと思う。

『あ?何?』


春樹が眉間にシワ寄せて、ぐっと見てきた。

「何でもない。」

私は笑って目を逸らした。


好きな人と、何かに共感した瞬間って、こんなに幸せだったけ。

私が感じてる事、春樹も感じてる。

普通の事のようで

でも、こんなにも幸せなんだ。


共感…

共に感じる事…


私は幸せな笑顔で歩く。


『ニヤけるのやめろ。』

そんな突っ込みも受けながら…。