「しゃべ‥った」
お友達は、目をまんまるにしてボクを見る。
「まさか……ねぇ?」
「でも、確かに今‥」
みんながザワザワと顔を見合わせる。
すると、落ちることなく、怪我もしていない女の子が、ボクに両手を差し伸べた。
「返して」
そのアメジストは強く、そして真っ直ぐだった。
「あ‥あぁ」
ボクを掴んでいた男の子は、スルスルと木から降りて‥
「悪、かった」
女の子の小さな手へと、ボクを返す。そして‥
「なぁ、その人形‥喋るの?」
恐る恐ると尋ねた男の子に、
「喋るわっ」
女の子は答えた。
ーーー‥その日から、
女の子の元には誰も。
誰も……遊びに来なくなってしまった。
女の子は泣かなかったけれど。
その笑顔は力無く、輝きも‥なかった。
ボクが声を出してしまったから。
女の子は、ボクを守ろうとして……孤立した。
ボクが、喋る人形だから。
みんなは怖がって、近寄らなくなってしまったんだ。
ボクが、人形だから……。
ーー‥パチンッ

