しゃぼんだまが
一際パチンと
大きく音を立てて弾けたその時。
「あっあーっあーー……話せる‥」
「当たり前だ」
声が出る‥話せる。
「ありがとうっ」
「これでひとつめは聞き入れた」
虹色が、すうっと消えていく。
「また呼べ。私は、しゃぼんだまの“クラウン”」
クラウン‥
“道化”と呼ばれるそれは、この国ではーー‥
「悪魔‥」
パチン
弾けたしゃぼんだま。
消えてしまった虹色。
不思議な、体験だった。
「……話せる」
でもこれは、夢じゃない。
「っく、ひっく‥」
ほら、また朝がきたんだ。
あの子の泣き声と共に
この暗い闇の匣に
一筋の光が射す。

