しゃぼんだまと道化 *28page*





しゃぼんだまが

一際パチンと

大きく音を立てて弾けたその時。



「あっあーっあーー……話せる‥」

「当たり前だ」



声が出る‥話せる。



「ありがとうっ」

「これでひとつめは聞き入れた」



虹色が、すうっと消えていく。



「また呼べ。私は、しゃぼんだまの“クラウン”」



クラウン‥

“道化”と呼ばれるそれは、この国ではーー‥



「悪魔‥」





パチン



弾けたしゃぼんだま。
消えてしまった虹色。



不思議な、体験だった。



「……話せる」



でもこれは、夢じゃない。




「っく、ひっく‥」




ほら、また朝がきたんだ。


あの子の泣き声と共に

この暗い闇の匣に



一筋の光が射す。