というかこれは、
扉が閉められているからいいようなものの、(いや、よくないけど)誰かが見かけたら思いっきり勘違いされそうな気がする。
まぁ、つまりは、壁際に押し付けられた格好なわけだが。
いつまでもこうしていても埒が明かないと思い、そろりと視線を上げた先には、
何かを考えるかのように顎に手を持っていっている男がいた。
しばらくそうしていたかと思うと、いきなり顔を上げた。
びくり、と思わず震わせた私の肩に力強く手を乗せられ戸惑う私とは裏腹に、先生の表情は妙に晴れやかというか楽しそうというか、寧ろ愉しそうというか。
とにもかくにも、先生は新しいおもちゃを見つけた子供のような無邪気な笑顔を浮かべていた。
本日二度目の嫌な予感…。
勘というものは当たって欲しくないときだけ当たるもので。
「お前、他の誰にも言ってないだろうなぁ?」
「いいい言ってないですよっ!」
「よし、なら……
本日付けで、お前を俺の相談役に任命する!」
………。
…………。
……………。
………………。
………はぁっ!?


