バナナオ・レ







「凛音・・・"慶太"って呼んでるの?」




「・・・・・・・」

「進展あったね♪」

「はあ」




慶太と呼んでいる事を音羽にバレてしまった。

慶太と音羽はいとこ同士だし、これからも面倒な事がありそう。




「ねぇ、放課後どっか行かない?保健室の出来事話してよぉ」

「今日は病院だからっ」

「病院なら仕方ないかー。大好きな先生がいるもんね?」

「うん♪」



そうだ。あたしは先生が大好きなんだ。

慶太の事はこれっぽっちも好きじゃないよ。

うん、そうだよ。



「凛音に好きな人がいるって言ったら、慶太ワンワン泣くんじゃない?」

「あたしの事、好きな訳ないじゃん。ハハ」