バナナオ・レ






「じゃあ仕方ないから慶太の妹でいてあげる」

「おう!」



キュン。



イケメンって恐ろしすぎる。

ちょっと笑顔になっただけで、心が揺れるんだもん。

胸が鳴るもん。

好き・・・だと錯覚しちゃうもん。

全然、中身なんて知らないクセに。





キーンコーンカーーンコーン♪

チャイムが鳴った。

なんか寂しい。

だって慶太ともう話せ・・・



「いや、違う違う」

好きじゃないってば。



「何が違う?」


危ない危ない。


「何でもない!じゃね!」

慶太の顔は見ずに、サっと保健室を去った。