バナナオ・レ






ドキドキドキ・・・

心臓が止まらないんですけど。

だってだってね、

慶太があたしを抱きしめているんだから。

離そうとする気配がない。

そんなに体が密着していたら、心臓の音が聞こえちゃう。



「もう離してくんない?」


「わッ!ごめんッ!」



今度は嫌がるようにしてあたしを押す。

どっちなのよ・・・。





「・・・・・・・」

「・・・・・・・」

沈黙が数分続く。

この空気、早く終わらせたいんだけど。

イライラしていたあたしは思いっきり慶太の方を睨んでしまった。