梨沙ちゃんと言う人はまた、人ごみの中に紛れ込んだ。

慶太・・・

どんな人なんだろう。

ヤンキーだったら嫌だな。

すぐ逃げよう。






「音羽~!どったん急に!!!」

慶太という人は会ってそうそう、変顔で挨拶をした。




あたしはビックリしたんだ。

こんな所でまさかまた会うことができたなんて。




真顔になった時、あたしの体はビビっと電流が走った。

嬉しさの電流ととまどいの電流が交互に流れていた。





「お兄ちゃん・・・・・・・?」





「昨日の妹ちゃん!」


お兄ちゃんはそう言うと、あたしの右手を握って「はじめまして!」と言った。