†side:月詠†
ーバタン
「おかえりー」
そう言って私を出迎えたのは高校からの親友、赤川 しずな。(アカガワ シズナ)
結婚して、子供が2人。
今も妊娠6ヶ月目。
夏梨名の名前を『どーでもいい。それが何さ。』
と、一言で片付けた女。
私は“しぃ”って呼んでる。
「アンタ今日どーすんの?」
「えー泊まるに決まってる♪友情第一よ♪」
「アンタそう言って、何回泊まる気?」
「いーじゃん♪遊二は会社で遅いし、月詠だって遥や凜に会いたいクセに!」
「アンタは家事すんのが面倒なだけだろっ!!」
コツンと、しぃの頭を叩く。
遊二(ユウジ)は
しぃのダンナで、小心者。31歳。
遥(ハルカ)はしぃの息子で生意気な12歳。
凜(リン)はしぃの娘で可愛い3才の女の子。
よくウチに来るのはいーけど、
ウチはそんなに広くないっつーの。
部屋はリビングと寝室。後はトイレとかキッチンとかお風呂とか。
もともとしぃと2人で住んでた場所。


