薄く開く瞼に映った姿は、
「夏梨名ちゃん!しっかり!」
「くり…づ、かさ…?」
どうして、貴方がー‥?
「大丈夫か?」
「…背中が、あつ、くて……」
壁に寄りかかっていたせいか、
酷く背中が痛んだ。
「火傷しかけてるのかもしれない。急いでここを出よう」
そう言って、私の手に繋がれた手錠を見る。
「…危ないから、」
そう言って、
栗塚さんが取り出したのは拳銃
なるべく、
破片が当たらない様に、自分の胸に私を引き寄せて、
鉄格子に向けた彼の左手が、
引き金を引いた。
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