秘 め ご と 。



―今日は、もう早く寝たくて急ぎ足でお風呂場に向かう。



制服を脱ごうと、ふと鏡に写る自分を見た。




「…うあ。」



私の首筋から鎖骨まで紅い蝶が舞っている。


首筋は、髪の毛でごまかせたけど…。


…蚊に刺されな訳ないじゃん。



安藤先生は絶対わかってた。


…はあぁー


溜め息とともに、ブラウスのボタンを外しスカートを脱ぐと


紅い蝶がしつこく付き纏う。



首筋から右肩、鎖骨、胸元、腰周りに太もも…。



先生の独占欲を表してるようで、自然と笑みが零れた。


「…ふふ。ガキっぽい」



普段の冷徹さを思い浮かべながら、先生の跡を指で辿る。



―先生は、冷徹先生は




何を想って私を抱いてるの?