「…那菜ちゃん。それ、キスマーク?」
私の鎖骨あたりを指さして先生が不思議そうな顔する
―しまった。
今日は、急いでたためボタンを第二まで開けていた。
冷徹先生のばか…。
私にキスマーク付けられて悔しかったんだろう。
いつもは、見えない所にするのに
「ははーん?それで今日遅れたんだな〜!」
安藤先生は、顎に手を当て刑事さんを気取る。
…意外に様になってるのが面白い
「違いますよ〜蚊に刺されました。」
苦し紛れの嘘
通用しないだろうな
まだ、初夏だから蚊なんていないもの
「お!蚊に刺されるとか…1番乗りだな〜!」
安藤先生も
馬鹿だ。
