素直という言葉に、心臓がドキリとする。
まるで私が強がって居た事を見透かされているみたいで、落ち着かなくなる。
「そ…そんなの今更でしょう?」
私が素直じゃないのなんて今に始まった事じゃない。
そんなの分かりきってるくせに。
久しぶりのケイとのやり取りに、まだ以前の感覚を取り戻せない私は、返事をするのもたどたどしくなってしまう。
『そうだな…、だから1年距離を置いた。』
え……
やっぱりケイは、私とのこのイビツな関係を解消するために1年の空白期間を設けたんだろうか…
ケイの言った"距離"という言葉が、私の心を更に萎縮させて行く。



