そうだ…昨日はケイに1年ぶりに会って、 抱かれたんだ…。 「…お、おはよう。」 目が覚めて現実が一気に押し寄せて来た私の口から出た言葉は、とてもぎこちなかった。 『ん…、オレも今目が覚めたとこ。』 そう言って私の掌を掴んだままグッと伸びをすると、朝から嫌味な程整った顔で『おはよう』と微笑む。 こうやって同じベッドで目覚めて"おはよう"と挨拶するのも、されるのも1年ぶりだ。 この1年の空白期間なんてまるで気にしていないようなケイの態度に、少し落ち着かない気持ちになる。