同居生活?!

「郁ちゃん、あの子には近づかないほうがいいよっ!」


あの話をされるのかと思って、私は窓を見続けた。


「どうして?」


「詳しくは知らないんだけど、学校中が知ってる話。
小さいころに両親に捨てられて、施設で育ったんだって!
しかも、前に付き合ってた彼氏が…死んじゃったの」


もうその話をされるのは慣れた…
最初は誤解を解こうと思って、必死にしていたけど、誰も聞く耳を持ってはくれなかった。

だから、またあの子も私をあの目で見てくるんだろうなと、そのときは思っていた。


「だから?」



「えっ、気味悪くない?ねぇ?」

「そうだよ!彼氏にまで捨てられたようなもんだよ!!」