「噛みたいなら噛めばいいわ!だけど私が死ぬときは貴方も一緒よ!」
ポケットを探り、目当ての物を探し出すと、美緒はそれを引っ張りだした。
それは銀色をした十字架だった。
「そ、それは!」
十字架を見た瞬間、医師はたじろいだ。
美緒はここぞとばかりに十字架を医師に投げ付けた。
「ぎゃあっ!」
悲鳴をあげて後ろに飛びのいた医師の顔に恐怖の色が浮かんでいるのを見て、美緒は心底いい気味だと思った。
「美緒姉!」
床に転がったままだった里緒が、立ち上がって美緒に駆け寄る。
「里緒!」
駆け寄ってきた里緒に、怪我はないかとくまなく里緒の身体をみる。
打撲はあるものの、里緒の身体には大きな怪我はなかった。
ホッと一息つきかけた瞬間、美緒はまたも恐怖で凍りついてしまった。
「小娘ー、よくも…よくもやってくれたなー!」
十字架かが当たった頬の皮膚はドロドロに溶け、目玉が今にもこぼれ落ちそうになっている。
片方は綺麗な顔。
もう片方は見ることも出来ないほどの醜い顔で、医師は美緒たちに近付く。
「ヒッ!」
絶対絶命だと思ったその時、美緒の前を一匹の大きな犬が横切った。
ポケットを探り、目当ての物を探し出すと、美緒はそれを引っ張りだした。
それは銀色をした十字架だった。
「そ、それは!」
十字架を見た瞬間、医師はたじろいだ。
美緒はここぞとばかりに十字架を医師に投げ付けた。
「ぎゃあっ!」
悲鳴をあげて後ろに飛びのいた医師の顔に恐怖の色が浮かんでいるのを見て、美緒は心底いい気味だと思った。
「美緒姉!」
床に転がったままだった里緒が、立ち上がって美緒に駆け寄る。
「里緒!」
駆け寄ってきた里緒に、怪我はないかとくまなく里緒の身体をみる。
打撲はあるものの、里緒の身体には大きな怪我はなかった。
ホッと一息つきかけた瞬間、美緒はまたも恐怖で凍りついてしまった。
「小娘ー、よくも…よくもやってくれたなー!」
十字架かが当たった頬の皮膚はドロドロに溶け、目玉が今にもこぼれ落ちそうになっている。
片方は綺麗な顔。
もう片方は見ることも出来ないほどの醜い顔で、医師は美緒たちに近付く。
「ヒッ!」
絶対絶命だと思ったその時、美緒の前を一匹の大きな犬が横切った。
