仕事モードに入ってるときに
フイ打ちをくらっちゃうから
よけいなのか……なんにしろ、
落ち着け、あたし!
仕事中なのに色ボケしてる場合
じゃない。
動揺を悟られないうちに、サッサ
と立ち去っちゃおうって思った
のに……、
「あ、亜莉紗、ちょい待ち!」
……こーゆーときに限って、
声かけてくれちゃうわけね
「――――ナニ?」
「あ?
なんだお前、なんでそんなむくれ
てんの?」
「むくれてなんかないわよ。
で、なーに?」
照れ隠しで、ついつっけんどんな
声になっちゃうあたし。
爽介は軽く首をひねりながらも、
さりげなくあたしに顔を寄せて、
「今日、一緒に帰ろーぜ。
たぶんオレもお前と同じくらいに
なりそーだから、メシでも食ってこ」
ちょっと早口な、周りには聞こえ
ない小声でそう囁いた。
「……………」
一瞬の間のあと。
頬が熱くなるのを感じながら、
あたしは黙って頷く。
ちょっと離れた所に、他のパティ
シエの2人がいるのに。
フイ打ちをくらっちゃうから
よけいなのか……なんにしろ、
落ち着け、あたし!
仕事中なのに色ボケしてる場合
じゃない。
動揺を悟られないうちに、サッサ
と立ち去っちゃおうって思った
のに……、
「あ、亜莉紗、ちょい待ち!」
……こーゆーときに限って、
声かけてくれちゃうわけね
「――――ナニ?」
「あ?
なんだお前、なんでそんなむくれ
てんの?」
「むくれてなんかないわよ。
で、なーに?」
照れ隠しで、ついつっけんどんな
声になっちゃうあたし。
爽介は軽く首をひねりながらも、
さりげなくあたしに顔を寄せて、
「今日、一緒に帰ろーぜ。
たぶんオレもお前と同じくらいに
なりそーだから、メシでも食ってこ」
ちょっと早口な、周りには聞こえ
ない小声でそう囁いた。
「……………」
一瞬の間のあと。
頬が熱くなるのを感じながら、
あたしは黙って頷く。
ちょっと離れた所に、他のパティ
シエの2人がいるのに。

