《完》極上☆SWEETS!!② 〜蜜色の凱旋門〜

仕事モードに入ってるときに
フイ打ちをくらっちゃうから
よけいなのか……なんにしろ、
落ち着け、あたし!

仕事中なのに色ボケしてる場合
じゃない。


動揺を悟られないうちに、サッサ
と立ち去っちゃおうって思った
のに……、


「あ、亜莉紗、ちょい待ち!」


……こーゆーときに限って、
声かけてくれちゃうわけね


「――――ナニ?」


「あ? 

なんだお前、なんでそんなむくれ
てんの?」


「むくれてなんかないわよ。

で、なーに?」


照れ隠しで、ついつっけんどんな
声になっちゃうあたし。


爽介は軽く首をひねりながらも、
さりげなくあたしに顔を寄せて、


「今日、一緒に帰ろーぜ。

たぶんオレもお前と同じくらいに
なりそーだから、メシでも食ってこ」


ちょっと早口な、周りには聞こえ
ない小声でそう囁いた。


「……………」


一瞬の間のあと。


頬が熱くなるのを感じながら、
あたしは黙って頷く。



ちょっと離れた所に、他のパティ
シエの2人がいるのに。