薄い笑みを頬に張り付けたまま、
落ち着いた口調で、
「矢崎圭吾です。
ショコラティエという肩書きでは
ありませんが、選出して頂いた
以上、全力を尽くすつもりです。
開催期間中は敵味方関係なく、
桐生チームの皆さんも協力し
あっていきましょう。
勝敗は、作り上げたものだけが
決めてくれますから」
流れるような調子で言って最後に
フッとほほ笑むと、矢崎さんは
静かに腰をおろした。
――なんってキザな自己紹介
思わず口をポカンとあけてマジ
マジと隣を見ちゃったけど、
本人は気にもしないで涼しい顔で
座ってる。
事務局の人もあっけにとられたの
か、ワンテンポ間をおいてから
ハッとしたように、矢崎さんの
奥に座ってる人に向かって声を
かけた。
「では、松岡様――」
名前を呼ばれて立ち上がったの
は、女の人。
それも、カナリ印象強めの。
歳はたぶん30代。
グラマラスな体に、胸とかやたら
強調するデザインのワンピース
とジャケット。
落ち着いた口調で、
「矢崎圭吾です。
ショコラティエという肩書きでは
ありませんが、選出して頂いた
以上、全力を尽くすつもりです。
開催期間中は敵味方関係なく、
桐生チームの皆さんも協力し
あっていきましょう。
勝敗は、作り上げたものだけが
決めてくれますから」
流れるような調子で言って最後に
フッとほほ笑むと、矢崎さんは
静かに腰をおろした。
――なんってキザな自己紹介
思わず口をポカンとあけてマジ
マジと隣を見ちゃったけど、
本人は気にもしないで涼しい顔で
座ってる。
事務局の人もあっけにとられたの
か、ワンテンポ間をおいてから
ハッとしたように、矢崎さんの
奥に座ってる人に向かって声を
かけた。
「では、松岡様――」
名前を呼ばれて立ち上がったの
は、女の人。
それも、カナリ印象強めの。
歳はたぶん30代。
グラマラスな体に、胸とかやたら
強調するデザインのワンピース
とジャケット。

