《完》極上☆SWEETS!!② 〜蜜色の凱旋門〜

さっきのベルの音は、
厨房からホールへの、
提供するプレートができた
っていう合図。


それを耳にして、ホール
チーフのマッキーが指示を
出し、あたし達スタッフも
即座にそれに従ったってワケ。




こんな感じで忙しくしてる
様子からもわかるように、
あたしは今、お仕事の真っ最中。


ちょうど今はまさにティー
タイムだから、一日の中で
イチバン忙しい時間なんだ。



「お待たせしました〜」


仲間と一緒にバックヤード
に入って、プレートと、
それを用意したパティシエ
の待つ厨房に進む。


厨房の入口横には提供用の
カウンターがあって……
そこにはキレイに
デコレーションされた
スイーツの乗ったお皿が、
何枚も並んでた。


「はい、よろしくねー」


ちょうどカウンターの
すぐ傍にいた雫が声を
かけてくれる。


築山 雫(つきやま・しずく)。


パティシエールの、
美人のオネーサン。


あたし達は『ハーイ』と
返事し、1人1テーブル分
ずつのお皿を手早く
トレイに乗せてった。