《完》極上☆SWEETS!!② 〜蜜色の凱旋門〜

――そっか。このコクは上質な
ミルクの、バターの風味。


思ったとおり爽介は頷いて、


「そうです。

でもただのバターじゃない。

フルール・ド・セルのゲランド塩を
使ったバターを、金柑の味を
殺さない、絶妙な割合で配合した
つもりです」


「フルール・ド・セルだって!?

稀少品じゃないか。
こっちで手に入れたのか?」


「えぇ。

矢崎サンのガナッシュを越える
には、これしかないと思ったんで」


爽介の説明を聞いて、矢崎サンは
ウーンと一言唸ったきり、しば
らく黙り込んだ。


あたしは飲み込めなかった今の話
を、もう一度確認する。


「なんなの、そのフルール・ド・
セルって?」


「あぁ。まあつまり……フランス
原産のものすごく珍しくて高価で
ウマい塩だ。

そこらの塩の数倍風味が豊かで、
バターに使うとこれまたウマいん
だよな」