《完》極上☆SWEETS!!② 〜蜜色の凱旋門〜

――え……。

今の会話って……??


あたしはドキドキしながら爽介を
見つめた。


爽介はバツの悪そうな顔つきで
矢崎って人を見返して、


「まあそんなとこですよ。

けど、そっか……矢崎サンオフ
なら、来るイミなかったな」


―――――!!


やっぱり……!


それじゃあこの人が――この
ホテルのシェフ・パティシエで、
ソレイユ杯の、もうひとりの
決勝進出者……!?



あたしと爽介が視線を注ぐなか、
その人は下アゴに軽く手を当てて、


「そーだな。

ソルベなんかは昨日僕が準備した
のだけど、他は全部、別のパティ
シエが作ってるからね。

ま、僕のとほぼ同等には出来
上がってるはずだけど」


「レシピだけ矢崎サンのでも、
作ってんの別人じゃイミねーし。

また出直しますよ」


爽介は潔くそう言って、さっそ
くまたメットを被ろうとする。


それを矢崎……さんが、素早く
遮った。


「あ、ちょっと待った!」