《完》極上☆SWEETS!!② 〜蜜色の凱旋門〜

そこにはいつものひょうひょうと
した感じも、すかしたような感じ
もなくて。


「ホント、別人みたい……」


無意識のうちに、心の声をその
まま呟いちゃってた。


鈴原さんがそれを聞きとめて、


「……矢崎君ですかな?

まあ彼に限らずどんな料理人も、
自分の料理と向き合うには本当の
自分を出す必要がありますからね」


「え…………?」


――本当の、自分――?


じゃぁ、今の矢崎さんが、彼の
本当の姿ってこと??


「彼の独創的な作品は、実に
彼らしいといつも思いますね。

自由なまでに異端だけれど、
それでいて優しくて、少しだけ
はかなげで。

本当に、彼自身のようだ」


「異端だけれど、優しくて……
はかない……」


あたしは、その意味を確認する
ように、鈴原さんの言った言葉を
もう一度繰り返した。