《完》極上☆SWEETS!!② 〜蜜色の凱旋門〜

まぁ、まだ決勝戦の詳細が発表
されてないから、今は短い中休み
状態ではあるんだけど。


でも、そんなあたし達の大きな
目標であるソレイユ杯。


その、もうひとりの代表選手が、
今ここにいるなんて……。


考えるだけで、ちょっと背筋が
かたくなっちゃう。


だって同じ日本人とはいえ、
ライバルってことだもんね。



爽介もそれは同じみたいで、真剣
な目でホテルの入口を見つめ
ながら、


「ここのレストランが人気に
なったのは、料理ももちろん
だけど、パティシエの作るデザー
トの力でもあるんだ。

そんだけ、今のスイーツ業界では
注目されてるヤツなんだよ」


「そう……なんだ」


人気のなかったレストランを、
ここまでの行列店にしちゃう
デザートって……。


一体どんなスイーツなの?


まだまだ無知なあたしには、
想像もつかない。


「でも要するに――そのパティ
シエのスイーツを食べてみたくて
、爽介はここに来たのね?」


「そーゆーこと。

テイクアウトはないからな。

視察を兼ねてメシ食ってこーと
思ったんだけど……」