《完》極上☆SWEETS!!② 〜蜜色の凱旋門〜

宿泊客以外が、こんなにたくさん
並んでるところなんて、初めて
見た。


しかも、大きな有名ホテルじゃ
なくて、名前も初めて聞くような
小さなホテルなのに。


「そんなにおいしいの?」


ついポカンと口を開けちゃいそう
になってるあたしを見て、爽介は
呆れたように笑う。


「そりゃ、ウマいから並んでん
だろ」


……まぁ、ごもっとも。


「それに、値段もけっこうリーズ
ナブルなのがウケてんだ。

数年前までは鳴かず飛ばずの
どってことないホテルだったん
だけど、リニューアルのときに
建物だけじゃなくて、スタッフも
一新してさ。

レストランもシェフを変えて、
ここまでの評判になったんだと」


驚くくらいよどみなく説明して
くれる爽介に、あたしは目を
パチクリさせちゃう。


「な、なんかやたら詳しいわね」


おおよそ、爽介が興味持ちそうな
ことには思えないんですけど?


なんでそんなに、このホテルの
こと知ってんのよ?