《完》極上☆SWEETS!!② 〜蜜色の凱旋門〜

って、悔しそうな声。


………?


今の口ぶり――予想外ではあった
みたいだけど、行列の理由は
わかってるっぽい?


あたしは、行列を指差して再度
爽介に問いかけた。


「ねえってば!

なんなのよコレ??」


入るのに並ばなきゃいけない
ホテルなんて聞いたことない。


ワケわかんなくてヤキモキする
あたしを見下ろして、爽介は
やっと、説明してくれる。


「ここのレストランで食事すんの
に、宿泊客以外が並んでんだよ」


「は―――?」


――食事?


こんなひっそり建ってる、小さな
ホテルのレストランで食事する
ために、みんな並んでるって
ゆーの?


「ウッソ……。

だってこれ、どー見ても20人以上
いるわよ?」


「あぁ。

もーちょいしたらたぶん、もっと
増えるよ。

そんだけ、今ここは人気なんだ」


――信じらんない。


そりゃ、ホテルの中にもレスト
ランがおいしい所はいくらでも
あるけど。